世界農業遺産に認定

■令和5年5月22日(月)に本部(イタリア共和国ローマ市)において国連食糧農業機関(FAO)主催で世界農業遺産認定証授与式典が開催されました。式典では、令和4年7月に世界農業遺産に認定された峡東地域に対し、認定証が授与され、峡東地域からは鈴木幹夫甲州市長、高木晴雄山梨市長、山下政樹笛吹市長が授与式に参加しました。また式典では認定証の授与される12か国の24地域の新規認定地域の代表者がプレゼンを行い、地域の特徴を説明しました。
■令和4年7月18日、「世界農業遺産」の審査結果が農林水産省より公表され、峡東地域(山梨市、甲州市、笛吹市)の「峡東地域の扇状地に適応した果樹農業システム」が世界農業遺産に認定されました。
平成27年10月に、峡東3市、県、関係団体とともに峡東地域世界農業遺産推進協議会が設立され、世界農業遺産の認定に向けて取り組んできました。
今後も伝統的な農業システムを次世代に継承していくために、世界農業遺産の保全と活用に向けた取り組みを進めていきます。
 

市長コメント

峡東地域の果樹農業が、世界農業遺産に認定されました。
世界農業遺産の認定に際して、ご協力いただいた関係者の皆様には、心より感謝申し上げます。
市としましても、世界に認められた峡東地域の果樹農業が、これからもさらに発展していくよう生産者やJAと協力しながら地域農業の発展に取り組んでまいります。
笛吹市長 山下政樹    

世界農業遺産とは

■社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた伝統的な農業と、それに密接に関わって育まれてきた文化、生物多様性が守られた土地利用、農業景観などを一体的に維持保全し、次世代へ継承することで持続可能な農業システムを国際連合食糧農業機関(FAO)が認定する制度です。
 

峡東地域の扇状地に適応した果樹農業システムについて

■峡東地域は、世界のブドウ産地と比べると雨が多い地域ですが、先人たちは、多雨・湿潤という不利な条件下で甲州式ブドウ棚と疎植・大木仕立てという世界的にも独創的な技術を築き上げました。
また、果樹園での草生栽培は、土壌の流亡防止や有機物補給などの効果とともに、多様な生物の生息に大きく貢献しています。
果樹農業は、古くからワイン酒造や枯露柿などの果実加工、観光果実園などの6次産業化が進み、果実の付加価値を高めています。


これまでの歩み

・平成27年10月 峡東地域世界農業遺産推進協議会を設立
・平成29年3月 日本農業遺産に認定
・令和元年10月 FAOに世界農業遺産への認定を申請
(令和2年から3年にかけ、新型コロナウィルス感染症の影響で現地調査が延期)
・令和4年6月18日 FAO委員による現地調査
・令和4年7月18日 世界農業遺産に認定
・令和5年5月22日 イタリア共和国ローマ市において認定証授与