桑戸不動堂の五大明王は不動明王を中心に五体が一列に並んでいます。
不動明王(ふどうみょうおう)
・・・梵語名アチャラナータ(訳:「動かない」)。
大日如来の化身として、宗派を問わず日本の仏教において信仰されている。
降三世明王(こうざんぜみょうおう)
・・・東方を司る。
梵語名トライローキャヴィジャヤ、 「三千世界を支配したシヴァ神を倒したもの」
という意味を持つ。
四面八臂(四つの顔、八本腕を持ち、正面のみ三つ目。)その名の通り、足元に
はシヴァとその妃を踏みつけている。
軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)
・・・南方を司る。
梵語名クンダリン(訳:「とぐろをまく」)に由来し、体中に蛇が巻き付いている。
一面三目八臂(三つの眼、八本の腕を持つ。)、蓮の華の上に立つ。
大威徳明王(だいいとくみょうおう)
・・・西方を司る。
梵語名ヤマーンタカ、『死神ヤマ(閻魔)を倒すもの』という意味を持つ。
六面六臂六脚(六つの顔、六本の腕と六本の足を持つ。)水牛に跨っている。
金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)
・・・北方を司る。
梵語名ヴァジュラヤクシュ、「様々な悪を金剛杵で打ち砕く夜叉」という意味。
三面六臂(三つの顔、六本の腕を持つ)、 中央の顔のみ五つ目。
平成20年(2008)から3年間、東京国立博物館に展示されていた際、
不動明王を中心とした四方を囲う配置が組まれていた。